映画『ある閉ざされた雪の山荘で』をネタバレありで解説

山荘の中で影から他人を観察する緊張感あふれるシーン ミステリー・サスペンス
出典:名作セレクトナビ
記事内にネタバレと広告が含まれています。
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映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、東野圭吾の同名小説を原作とするミステリー映画で、数々の仕掛けと意外性に富んだ展開が特徴です。

この作品は、7人の役者が閉ざされた雪の山荘で行われるオーディション兼舞台稽古を通じて繰り広げられる連続殺人事件に挑む様子を描いています。

彼らが直面するのはただの殺人事件ではなく、彼ら自身が演じる役と現実の間で揺れ動く心理戦。登場人物一人一人が疑問を抱え、視聴者をも巻き込む謎解きが進行します。

ここでは、映画の基本情報から深い分析、さらには見どころやファンからの質問に至るまで、映画の全貌を詳しくご紹介します。

管理人
管理人

舞台背後の真実とは何か、そしてその衝撃の結末とは…?

記事のポイント

  • 密室トリックの解明:密室状態での連続殺人がどのようにして行われたのか
  • 叙述トリックの活用:原作と映画で異なる「私」の視点がどのように使われるか
  • キャラクター間の心理戦:主要登場人物の心理が複雑に絡み合い、それがストーリー進行にどう影響するか
  • 原作との違い:映像化不可能とされた原作をどのように映像化したか
  • 演出と映像技術:監督の演出手法や映像技術がどのようにストーリーを強化しているか
  • 登場人物の背景と動機:各登場人物の背景がどのように影響を与えるか

ちなみに、『ある閉ざされた雪の山荘で』はAmazonプライムビデオで配信中です。

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『ある閉ざされた雪の山荘で』のネタバレ:基本情報

雪に覆われた不気味な山荘
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どんな話?あらすじ解説

薄暗い部屋に集まる7人の俳優
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映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、予期せぬ密室での心理戦が巧妙に描かれています。

物語は7人の俳優が冬季に孤立した山荘で開催されるオーディションに招かれることからスタートします。

彼らは密室状態の山荘で連続殺人事件の舞台稽古という名の下で集められますが、稽古はやがてリアルな危険と恐怖に変わります。

この映画は、表面上はオーディションの一環として設定された殺人劇が徐々に本物の脅威へと変貌していく過程を描いており、参加者たちも観客も最後まで真実を見極められない緻密なプロットに翻弄されます。

その背後にある真実の発見は、最後に待ち受ける大きなどんでん返しとなっています。

映画のネタバレ:誰が殺される?

暗い影に立つ謎の人物
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ある閉ざされた雪の山荘で』の中核をなすのは、登場人物がどのようにして殺害されるか、その緻密に計算された方法です。

この映画は、グラフィックな暴力シーンを避けつつ、被害者が次々に消えていく様子を心理的な緊張とともにスタイリッシュに描き出しています。

それぞれの「殺害」は、最終的には映画全体の謎解きの鍵を握る重要な手がかりとして機能します。

観客は、劇中で起こる予期せぬ展開と情報の断片をつなぎ合わせながら、誰が実際に殺されたのか、そしてそれがどのような意味を持つのかを理解するための手掛かりを必死に探します。

このユニークな展開は、映画の魅力を一層引き立て、観る者を画面に釘付けにします。

出演者について:重岡大毅と間宮祥太朗

映画『ある閉ざされた雪の山荘で』では、重岡大毅さんと間宮祥太朗さんが中心的な役割を担っています。

重岡さんが演じる久我和幸は、外部の劇団から来た唯一の参加者であり、その孤立無援の状況が彼の演技に独特の緊張感をもたらしています。

彼のキャラクターは、山荘で起こる心理戦の中で、その感情の機微を繊細に表現し、観客を物語に深く引き込みます。

一方で、間宮祥太朗さんは計算高く冷静な本多雄一役を演じており、彼の演技は映画のクライマックスに向けて重要なキーポイントを提供します。

本多のキャラクターは、群を抜く演技力と複雑な内面を持つ人物として描かれ、間宮さんの深い演技力がその複雑さを完璧に捉えています。

この二人の演技は、映画の重要な魅力の一つであり、彼らのキャラクターが展開する心理的な戦いが物語の緊張感を一層高めています。

この映画は怖いのか:視聴者からの評判

山荘の窓外に降る大雪と俳優たち
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映画『ある閉ざされた雪の山荘で』では、伝統的なホラーやグロテスクなシーンは控えられていますが、その代わりに、緊迫した心理戦と不穏な雰囲気が画面を通じて伝わる怖さを生み出しています。

この映画の怖さは、暴力的なシーンの描写ではなく、登場人物の心理が紡ぎ出す緊張感と予期せぬ展開にあります。

視聴者の評判を見ると、多くの人が映画の心理的な怖さ、特にキャラクターの動機や秘密が徐々に明らかになる過程に引き込まれたと感じています。

また、映画の不気味な雰囲気と緻密なプロットは、視聴者に深い印象を残し、多くの議論を呼んでいます。

このように『ある閉ざされた雪の山荘で』は、ゴア表現を抑えつつも、心理的な緊張感を最大限に引き出すことで、新たな形の恐怖を提供しており、そのアプローチはサスペンス愛好者から高く評価されています。

原作との違い:叙述トリックと「私」の衝撃

映画のシーンと原作本のページ
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東野圭吾の原作『ある閉ざされた雪の山荘で』は、読者に最後まで語り手の正体を隠す叙述トリックを用いて、深い驚きと反転を提供します。

特に「私」という一人称が劇的な役割を果たすこの叙述手法は、物語の解釈を根底から覆すものです。

映画版では、この「私」の視点がどのように再現されているかが鍵となり、原作に馴染みのあるファンには新たな発見として、また未読の観客には予想外の驚きとして映されます。

映画では、複雑な心理描写と物語の展開を視覚的な手法と編集を駆使して表現し、原作の持つ不気味さと緊張感を効果的に映像化しています。

また、映画独自の解釈が加えられた部分は、原作のイメージを損なうことなく、新たな層を物語に加えており、これがまた別の角度から作品を楽しむことを可能にしています。

このように映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は原作の精神を忠実に再現しつつも、映像としての新しい表現を追求することで、原作ファンも映画ファンもそれぞれに満足できる内容となっています。

この叙述トリックと「私」の視点をどのように解釈し、どのように楽しむかは、視聴者の想像力次第です。

衝撃の展開をこの目で

『ある閉ざされた雪の山荘で』のネタバレ:作品を深堀り

映画のセットで作業中の映画製作者たち
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見どころ:映像化不可能と言われた作品への挑戦

薄暗い映画館で映画を観る観客たち
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ある閉ざされた雪の山荘で』は、原作の複雑なプロットと心理的な微細動作を映画としてどのように表現するか、という点が観客にとっての大きな見どころです。

特に、映像化不可能とも言われた複数層にわたるトリックや、緻密な心理描写をどのようにスクリーン上で再現しているかが注目されています。

監督の飯塚健は、登場人物たちの細かな表情の変化、沈黙の中での緊張感の構築、視覚的なヒントの提示など、映像言語を駆使して物語を語ります。

これにより、原作で読者が想像するだけだったシーンが具体的な形となって観客の前に展開されます。

加えて、照明やカメラワークも物語の雰囲気を高める要素として積極的に活用されています。

特に、登場人物の心理状態を反映したカラーパレットの使用や、閉塞感を強調するカメラアングルが、作品の不穏な空気感を一層際立たせています。

このようにして、映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、ただのミステリ映画を超え、視覚芸術としての映像美と緊張感あふれるストーリーテリングで、観る者を魅了します。

映画を通じて、原作の魅力を新たな形で体験できることでしょう。

感想&口コミ(ネタバレ含む)

東野圭吾原作の本格(風)ミステリー。
劇団×クローズドサークルとは、ミステリー好きの心をくすぐります。若手俳優8人はとても豪華。特に、森川葵の演技は、終盤だけにも関わらず印象深くて流石でした。(TVのバラエティ番組のイメージが強いですが、実はかなりの演技派ですよね。)一方で室内の場面ばかりだし、実は低予算映画かな。
東野圭吾は本当に色々なテイストのミステリーを描いているが、こういう軽いテイスト&救いのあるミステリーもまた彼らしい。

原作と違うラストでしたが、これはなかなか秀逸なアレンジだったと思う。そう言えば、どこか現実感の無いふわふわした雰囲気が序盤から終盤まで漂っていて、観客を惑わせるミステリアスな演出でしたね。

救いのある感動的なストーリーと見るか、全てがフェイクの劇中劇だったと見るか、全ては観客次第。
ご都合主義的な展開もありましたが、自分は素直に感動したし、映画として素晴らしいと感じました。
人により評価が分かれるのだろうとは思いますが、自分は満点を付けたいと思います。

引用:映画.com

原作を読んだ上で、3回観ました。
登場人物の性格や動機、山荘の造り等、原作と違う箇所は多々ありますが、映像作品に合う様に上手く作り替えられていると思います。
原作ファンの方がどのよう思われるかは分かりませんが、元々、感情移入する情緒的な書かれ方はされていないので、誰かに感情移入してストーリーに入り込むというより、曲者揃いの登場人物のやり取りや二転三転するストーリーを楽しむ映画だと感じました。
設定に無理がある、という意見もありますが、そもそも7人中4人が共犯(共演?)なのですから、残り3人が不自然に思わなければいいわけです。そして、彼らは役者。そして、これはオーディション。役を勝ち取りたい、降りたくないという精神的な縛りが想像以上にあるのだろうな、と思っていたので私は気になりませんでした。
狭い世界を生きる若者の青春ドラマでもあり、人間ドラマでもあり、ミステリでもある。面白かったです。
全てが舞台の上の演出だった、と考えられるのもいいですね。
舞台の上の演出だった、とするのが一番綺麗にまとまるとは思いますが、白黒付けずに観客の想像に任せられているのも良いです。
原作と違って、皆さん美男美女なのも観ていて眼福でした。
特に、主演の重岡大毅さんは普通の青年を演じさせたら素晴らしいです!いつか彼が犯人のミステリも観てみたいと思いました。
死人が多く出る本格サスペンス好きには向かないストーリーですが、私のように人が死ぬのが苦手なタイプにはとても面白い映画でした。

引用:映画.com

個人的に東野圭吾さん原作の映画は沈黙のパレード振りでした。
主演をかけたオーディションで起きた出来事は演技か事件か…最深の構造は単純なものの、それが入れ子構造式に複雑化していく様がなんとも鮮やかに感じました。

そしてラスト。今まで見てたものは全部、〇〇の上で繰り広げられたものだったのか…?どこまで演技で、どこまで事件なのか…?ともう一重に構造が重ねられるところは鳥肌ものでした。

全て知った上で見た2度目は、俯瞰のショットの意味やセリフのやり取りの真意、小ネタなど多くの気づきに溢れてとても面白かったです。

2回、そして、劇場の指定座席で見ることで、やっと完成する作品ではないかと思ったので、ぜひ劇場(映画館)でみるべき作品と感じました。

ミステリーだけでなく、劇団員の群像劇的側面も色濃い本作、原作の読後感とはまた違った感情を映画のラストで味わえると思います。

引用:映画.com

『ある閉ざされた雪の山荘で』へのよくある質問

雪に覆われた山荘の居心地の良い内装で、テーブルを囲んで役柄や脚本を議論する俳優たち
出典:名作セレクトナビ

映画『ある閉ざされた雪の山荘で』はどんなジャンルの作品ですか?

この映画は心理サスペンスとミステリーが融合した作品で、密室となった山荘で繰り広げられる連続殺人を軸に、登場人物たちの心理戦が巧妙に描かれています。

サスペンス好きならぜひ観るべき映画です。

映画の結末は原作小説とどう違いますか?

映画の結末は原作の「叙述トリック」や「私」という一人称の使用に関する新たな解釈を加えています。

原作では読者を驚かせる独特の展開が用意されている一方で、映画ではこれらを視覚的に再現し、さらにいくつかのキャラクターの背景が追加または変更されています。

これにより、原作ファンでも新鮮な驚きを体験できます。

映画に出演している主要な俳優は誰ですか?

映画では、重岡大毅さんが主人公の久我和幸役を務め、間宮祥太朗さんが重要なキャラクターである本多雄一役を演じています。

それぞれの俳優がキャラクターの複雑な心理を巧みに表現しており、その演技力が作品の魅力を大いに高めています。

この映画は怖いですか?

映画『ある閉ざされた雪の山荘で』はゴア表現や直接的な暴力は少ないですが、緊張感と心理的な恐怖が主な要素となっています。

ストーリーのひねりとキャラクター間の緊迫した心理戦が、ジャンプスケアよりも深い恐怖を提供します。

映画を観る前に原作小説を読んだ方が良いですか?

原作小説を読むことで、映画の理解が深まり、映像化された際の変更点や追加要素がより一層楽しめます。

しかし、映画単体でも十分に楽しめる作りとなっているため、映画から入るのもおすすめです。

どちらの順番でも、作品の魅力を存分に味わうことができるでしょう。

『ある閉ざされた雪の山荘で』の違法視聴について

ある閉ざされた雪の山荘で』を違法に視聴することは、著作権法に違反し、映画製作に携わるクリエーターの収益と労力を損ないます。

この映画は多くのプロフェッショナルな努力と創造的才能を要するプロジェクトです。

違法ダウンロードやストリーミングは、製作資金の回収を困難にし、今後の映画製作への資金提供にも影響を及ぼす可能性があります。

私たち観客が作品を合法的な方法で楽しむことが、クリエイティブ産業の持続可能性を支えることにつながります。

したがって、映画を視聴する際には、Amazonプライムビデオを利用し、創作活動を支援しましょう。

まとめ|『ある閉ざされた雪の山荘で』のネタバレ

記事のポイントをまとめます。

  • 映画の基本情報:監督は飯塚健、主演に重岡大毅と間宮祥太朗
  • ある閉ざされた雪の山荘で』はAmazonプライムビデオで配信中
  • あらすじ概要:7人の俳優が密室状態の山荘で起きる連続殺人事件に挑む
  • 映画の主題:実際の殺人か、演技かという境界を曖昧にするサスペンス
  • 登場人物の描写:各キャラクターの心理戦が緻密に描かれている
  • 叙述トリックの使用:「私」という一人称がストーリーの鍵を握る
  • 映画の見どころ:複雑なプロットと心理的な緊張感
  • 感想と評価:観客からはストーリーの予測不可能性が高く評価されている
  • 原作との違い:映画では一部プロットやキャラクターが調整されている
  • 視覚的表現:閉鎖的な空間の中での緊迫した演出が見どころ
  • 監督の挑戦:映像化が困難とされた作品をどう映像化したか
  • 違法視聴についての注意喚起:正規の方法での視聴を呼びかける
  • 映画の社会的影響:ミステリーファンの間で話題を呼んでいる

映画『ある閉ざされた雪の山荘で』は、ただのサスペンスではなく、観る者の期待を裏切る独特なストーリーテリングが魅力です。

管理人
管理人

映画での体験は、その場の雰囲気と共に映画ならではの深い味わいを提供します。

ぜひAmazonプライムビデオでお楽しみください。

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